エポラコラムサイト

‟現代の名工”の和菓子で優雅に一服!松江城が見える博物館。【松江歴史館/島根県松江市】

2023年10月29日

松江歴史館 松江城の東隣にたたずむ風流なお屋敷。
ここは松江の歴史と文化を紹介している『松江歴史館』です。

家老のお屋敷をイメージした館内には、松江の歴史と文化を物語る貴重な資料がいっぱい!

お座敷と日本庭園があるカフェ「喫茶きはる」では、松江城をながめながら抹茶や和菓子をいただけます。

松江歴史館

松江の歴史とお茶文化にひたれる、 お屋敷のような博物館。

『松江歴史館』があるのは、江戸時代さながらの城下町の一画。
松江城を取り巻く堀川(お堀)のほとりです。

館内には松江の歴史や文化を物語る貴重な資料や美術品、工芸品などがズラリ!
松江藩ゆかりの刀剣や甲冑、第7代藩主「松平不昧(ふまい)公」が好んだ茶の湯や和菓子文化なども紹介しています。

そして松江城が国宝に指定される決め手となった「祈祷札」(レプリカ/本物は期間限定で公開)も展示されていて、歴史ファンにはたまらないスポット!

城下町の暮らしや産業、小泉八雲の「怪談」コーナーなどもあり、松江の悠久の歴史にひたれます。

まるで高級旅館のよう まるで高級旅館のような優雅なお屋敷で、館内は畳敷き。

玄関ホール(写真)や大広間(無料休憩スペース)からは松江城が見えて、松江城の天守を借景にした日本庭園は見事の一言。

北惣門橋 松江は江戸時代の町割り(区画)が今も残る城下町。

『松江歴史館』には、そんな松江の歴史がギュッと詰まっていて、街歩きの前に寄ればもっと松江を楽しめる!

(オススメの映えスポット「北惣門橋」)

松江歴史館

展示室 ~ 江戸時代から続く松江の歴史がここに! 松江の文化や暮らしを体感 ~

『松江歴史館』は松江の歴史資料を江戸時代~近世を中心に収集・研究・展示している施設で、2011年に開館しました。
館内には、そんな貴重な資料や美術品・工芸品などが多数集められています。

展示は松江の歴史や文化を紹介する「基本展示(常設展)」と、松江に関するヒト・モノ・コトなどを深堀りした「企画展示(年に数回)」があります。

松江歴史館

さらに新たな収蔵品や最新の研究を紹介する「スポット展示」や、美術や工芸品などを集めた「ミニ展示」など、松江の魅力にひたれる展示がいっぱい!

全国有数の富裕藩と言われた松江の秘密がわかります。

国宝松江城天守祈祷札 「基本展示(常設展)」で見られる「国宝松江城天守祈祷札」
松江城の天守が創られた年(慶長十六年)が記されていて、かつては天守の柱に取りつけられていました。

この発見と、天守の柱の釘穴との一致によって、松江城は再び国宝に認定されました。

※1950年の「文化財保護法」で国宝から重要文化財になったものの、「祈祷札」の発見で再び国宝に復帰

期間限定で本物を展示 ふだん展示されている札はレプリカですが、期間限定で本物を展示することもあります。

『松江歴史館』のホームページをチェックして、貴重な機会をお見逃しなく!

国宝松江城天守VR体験 映像コーナーや模型など、ビジュアルで見せる展示も豊富。

こちらは松江城天守の内部をVRで再現した「国宝松江城天守VR体験」
車椅子や足腰の弱い方でも、実際に松江城に登ったような気分になれる!

(参加無料・約15分/土・日・祝日のみ)

ほかにも学芸員などが歴史や美術をレクチャーしてくれる「松江おもしろ談義」など、知的好奇心をくすぐる催しを定期的に開催。 (月1回)

鼕行列(どうぎょうれつ) 松江の伝統行事「鼕行列(どうぎょうれつ)」で使われる鼕(どう/大太鼓)。
実際に叩くこともできて、こうした祭事や伝統文化の展示も必見。

(鼕行列とは:鼕(どう)=太鼓を打ち鳴らしたり、笛を吹きながら城下町を練り歩くお祭り。毎年10月第3日曜日に開催)

喫茶きはる ~ 松江城と日本庭園をながめながら、「現代の名工」の和菓子を味わう ~

松江の歴史を語るのに欠かせないのが‟お茶文化”。
茶人で知られたお殿様・松平不昧公の影響で、日常的にお茶をたしなむ文化が根づいています。

さらにその流れで和菓子の文化も発展。
京都・金沢と並ぶ‟日本三大和菓子処”になりました。

そんな松江のお茶文化と和菓子文化を楽しめるのも、『松江歴史館』のポイント。

館内の「喫茶きはる」では、‟現代の名工”伊丹二夫さん(松江和菓子研究家)の創作上生菓子を味わえます。

日本庭園とその借景 日本庭園とその借景の松江城をながめながら、和菓子とお茶で一服。

四季折々の景色とそれに合わせて作られる和菓子は、一期一会の風流な出会い。

抹茶と和菓子セット(落雁付) 「喫茶きはる」の人気メニュー「抹茶と和菓子セット(落雁付)」
抹茶は温/冷から選べて、コーヒーや紅茶・煎茶・ジュースへのチェンジもOK。

抹茶体験セット(和菓子・落雁付) こちらも人気の「抹茶体験セット(和菓子・落雁付)」

自分でお茶を点てられるセットで、松江ならではのお茶体験ができる!

月うさぎの抹茶ゼリー 洋風スイーツなら「月うさぎの抹茶ゼリー」

濃厚な抹茶ゼリーと抹茶アイスの上に、可愛いうさぎ型の抹茶クッキーをトッピングした一品。

名工 伊丹二夫さん

和菓子作りの実演 ‟現代の名工”伊丹二夫さんによる和菓子作りの実演。
芸術品のような和菓子が出来あがるまでの工程は必見!

(伊丹さんの和菓子が買える/味わえるのは「喫茶きはる」だけ!)

ミュージアムショップ縁雫

ミュージアムショップ縁雫 ~ 松江ならではの風流なお土産が勢ぞろい ~

展示やお茶を楽しんだ後に立ち寄りたいのが、「ミュージアムショップ縁雫(えにしずく)」
松江の文化や伝統工芸をいかしたお土産がそろっています。

地元作家による和雑貨や、和のヒーリンググッズ、松江のお茶や銘菓など、自分へのご褒美にもうれしい品々がいっぱい!

『松江歴史館』の展示の図録や、松江の歴史や文化が書かれた本など、普通の本屋さんでは手に入りにくい本も並んでいます。

野点セット お土産にもご自宅用にも人気の「野点セット」

抹茶碗+茶筅(ちゃせん)+茶杓(ちゃしゃく)+棗(なつめ/お茶入れ)+かご巾着のセットで、これさえあれば優雅なお茶タイムを楽しめる!

きはるの茶 「喫茶きはる」で提供されている煎茶「きはるの茶」

ご家庭でも淹れやすいティーバッグタイプで、気軽に日本茶を味わえます。

イベント・講座 ~ 松江の文化にちなんだイベントや、手仕事を学べる講座いろいろ ~

時間があれば、イベントや講座に参加するのもおすすめです。
展示にまつわる講演会や、松江の伝統文化や行事にちなんだイベントが不定期に開かれています。

いつ何が行なわれているかは、『松江歴史館』のホームページでチェック!

火縄銃の演武 火縄銃の演武や居合切り、普段着で参加できるお茶席体験など、スペシャルなイベントもあり!

ホーランエンヤ 『松江歴史館』のお隣の「松江ホーランエンヤ伝承館」では、10年に1度行われる伝統的な船神事「ホーランエンヤ」をご紹介。

『松江歴史館』の有料エリアの入館者なら、当日中は無料で入館できておトク!

松江水燈路 毎年9月下旬~10月中旬に開催される「松江水燈路」では、松江城と城下町エリアを幻想的にライトアップ。

『松江歴史館』では日本庭園のライトアップやナイトミュージアムが行なわれて、とっても幻想的!

伝利休茶室 敷地内には松江藩の家老(朝日家)の使用人たちが住んでいた「松江藩家老朝日家長屋」(松江市指定文化財)や、千利休にまつわる約400年前の茶室を復元した「伝利休茶室」も。

こうした歴史的な建築も見逃せない!

左桟瓦 『松江歴史館』の屋根の瓦(約6万枚)は、普通の瓦とは逆向きにふかれた「左桟瓦(ひだりざんがわら)」。
松江から出土する江戸時代の瓦は、ほとんどがこの「左桟瓦」。

そんな細かなこだわりにもご注目。

- DATA
松江歴史館

HPhttps://matsu-reki.jp/
Instagramhttps://www.instagram.com/matsue_rekishikan/
Facebookhttps://www.facebook.com/matsu.reki/
Twitterhttps://twitter.com/matsureki

住所:島根県松江市殿町279

電話:0852-32-1607
開館時間:9:00~17:00(観覧受付は16:30まで)
喫茶きはる:9:30~17:00(L.O.16:30)
休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)・12月29日~1月1日

<観覧料>
基本展示
大人:510円(団体410円)
小・中学生:250円(団体200円)
外国の方(大人):350円
外国の方(小人):170円

企画展示:展示ごとに金額が異なります

※展示室以外への入場は無料
※団体料金は20名以上
※各種割引あり(障がい者、要支援・要介護認定など)

取材協力・写真提供:松江歴史館/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

Related Posts
関連記事

メニュー
epauler公式ショップ