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出雲の街道の元造り酒屋で、「暮らすように旅行できる」宿! 島根の醸造の文化をまるごと体感。【NIPPONIA出雲平田 木綿街道/島根県出雲市】

2020年10月24日

『NIPPONIA』とは、日本の各地に受け継がれてきた古民家や歴史的な建物をリノベーションして、その土地の文化と共に体験できるようにした宿のこと。
‟暮らすように泊まれる”新感覚の宿が、いよいよ島根にもオープンしました!

江戸時代から続いてきた元造り酒屋を改装した、全6室のこだわり空間。
出雲の平田に栄えた「木綿街道」で、往時の旅人気分を味わえます。

島根の「木綿街道」にたたずむ元造り酒屋を、趣たっぷりの宿にリノベーション!

「暮らすように旅する」。
旅行好きなら誰もがあこがれるフレーズですが、そんな旅行を満喫できる宿が、島根の出雲に誕生しました。

『NIPPONIA 出雲平田 木綿街道』。
江戸時代から明治にかけて、宍道湖から延びる運河のまわりに栄えた木綿などの集積地。
ここ「雲州平田(うんしゅうひらた)」は、かつての木綿の一大産地でもあり、織物や染め物の商人たちが行き交う在郷町でもありました。

その中にたたずむ、18世紀に建てられた旧・石橋酒造をリノベーション。
「木綿街道」特有の「切妻妻入塗家造り」の町屋や、白壁の土蔵などに囲まれて、往時の旅人気分で過ごせます。

客室はゆったりとした全6室。
武家屋敷の流れをくむ「書院造り」や、縁側や浴室から眺められる日本庭園、陰影の妙が美しい照明など、すべてが趣たっぷりの癒し空間!
(客室「杜氏」)

食事は日本海や宍道湖の魚介、出雲の肥沃な大地・斐川平野の野菜などをたっぷりと。
出雲と島根の旬の恵みを満喫できる、滋味あふれるご馳走をどうぞ。
(朝食の例)

銘酒「世界の花」の蔵元を、ラグジュアリーな宿に再生。

『NIPPONIA 出雲平田 木綿街道』の元になった建物は、「木綿街道」でひときわ目を引く旧・石橋酒造です。

その代表的な銘柄は、江戸時代後期の文人・頼山陽が命名した「世界の花」でした。
「飲めば春のような心地になる」と謳われた美酒で、旧・石橋酒造が250年の歴史を2007年に閉じてからも、今なおしのばれ続けています。

そんな栄華を受け継いできた建物が、往時の風情と風格のままに再生!
名だたる造り酒屋ならではの歴史が、『NIPPONIA 出雲平田 木綿街道』には息づいています。

江戸時代、島根の東部を流れる斐伊川(ひいかわ)の上流では、「たたら製鉄」が盛んに行われていた。
そして鉄の採取で生じた土砂が下流の出雲平田に堆積して、それが新田の開発に活用されていたため、土壌改良のための綿栽培が発展していった。

これがやがて松江藩の奨励を受けて産業となり、一大規模の木綿市が生まれた。

幕末期には、年間60万反もの取引があった「平田木綿」。
遠くは大阪方面にも運ばれて、宍道湖から延びる平田の「船川」には、帆船が通るための跳ね橋がかかるなど独特の情景が生まれた。

そんな往時の趣を残す「木綿街道」には、今も白壁がまぶしい「切妻妻入塗家造り」の商家が建ち並んで、かつての文化が残されている。

島根に栄えた木綿市の文化を、豪商の館に泊まって体感!

こうした「雲州平田」の綿取引と、それに連なる文化や‟ものづくり”の遺産を楽しめるのが、『NIPPONIA 出雲平田 木綿街道』です。

タイムスリップ気分の旅行ができる、風格あふれる宿。
その素晴らしい造りを見ていきましょう。

●客室~島根の木綿市の住人になる! 風情あふれるたたずまい~

旧・石橋酒造の建物は、18世紀中期に建てられた独特の「切妻妻入り塗屋造り」。
その重厚な造りを生かした、全6室から選べます。

部屋名は「杜氏」・「道具廻」・「蔵元」・「麹屋」など、造り酒屋の用語から命名。
しつらえにも造り酒屋の粋が見られ、往時の繁栄をしのばせてくれます。

客室・「道具廻(どうぐまわし)」。
高い天井と広々とした室内は、まるで一軒家の趣!
元は酒造りの道具の蔵で、無垢のフローリングに温かみと解放感が漂う。

客室・「蔵元」。
元はお酒を売っていた店舗部分で、こちらも1階と2階に分かれた一軒家のような造り。
1階は御成門のある表庭を望める和室で、2階はロフト風の寝室にアンティーク家具を配置。
天然木の太い梁と、ぬくもりある土壁が由緒正しい造り酒屋の歴史を語る。


●食事~海と山の旬が集う「木綿街道」で、最高の食材による最高の料理を~

海にも山にも近い「木綿街道」は、古くから旬の名食材が集う場所でした。

北には新鮮な海の幸がとれる日本海。
まわりには、斐伊川の沃土に恵まれた農業のメッカ・斐川平野。
そして南には、新潟の魚沼地方と並び称される米どころ・奥出雲などがあります。

その豊かな恵みを、夕食と朝食で堪能できます。

食材の宝庫・出雲ならではの、こだわりの山海の幸!
さらに「木綿街道」で育まれた食の職人技から生まれた醤油・日本酒などで、箸を進めるほどに至福の味が広がる。

酒屋の店先で立ち飲みする酒を、昔は「居酒(いざけ)」と呼んでいた。
現代の「居酒屋」の原点で、『NIPPONIA出雲平田 木綿街道』では、大樽を加工したエントランスホールの円卓で、夕刻からこの「居酒」が楽しめる。
(大樽は旧・石橋酒造で実際に醸造に使われていたもの)
※2020年10月末現在、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため休止中(再開の予定あり)

出雲の家庭料理をアレンジした、素朴ながらも贅沢な朝食。
ご飯・みそ汁・煮物・漬物・魚など、健やかな体と心を支えてくれる、滋味あふれるメニュー。

「木綿街道」の歴史をまるごと体験! 島根の人々との交流も楽しみ。

『NIPPONIA 出雲平田 木綿街道』のお楽しみは、建物と食事だけではありません。
ここを拠点に街にくりだせば、「木綿街道」で受け継がれてきた職人技や文化を、その継承者たちと共に楽しめる体験が待っています。

こうした体験メニューは、なんと8以上!

木綿の歴史語りを聞きながらの、木綿の機(はた)織り。
江戸時代から出雲大社のお土産として親しまれている、由緒正しい「生姜糖」のパッケージ造り。
明治10年創業の蔵元での、銘酒の利き酒。
手造り醤油の味比べ(テイスティング)

など、どれも「木綿街道」の名だたる老舗で、その伝統を体感できるメニューです。

1715年の創業以来、一子相伝の製法を受け継ぐ「来間屋(くるまや)生姜糖本舗」
その由緒正しい生姜糖の包装を手掛ける「生姜糖のパッケージ造り」。

「木綿の機織り」。
「木綿街道」の人々との出会いは、まさに真綿にくるまれるような、温もりあふれる旅行の想い出になる。

「手仕事の町」に繰り出せば、そこに出会いと発見が!
商家や旧家が立ち並ぶ通りで、島根と出雲の伝統に浸ろう。

島根の人々と出会って、島根の文化を知る。ぬくもりに満ちたおもてなし。

「旅行の魅力は、何よりも人と人の出会いだと思います」
と語るのは、『NIPPONIA出雲平田 木綿街道』を営む株式会社サウンドプランの安食潤弥さん。

「『島根と出雲を訪れてくださったお客様と、家族のように近く接したい』
 『そして、またいつでも“出雲”に帰ってきてほしい』
 これらの思いは、昨今の厳しい状況下でも変わりません。
出雲に住む私たちでも知らなかったモノ・コトを、まずは豊かでかけがえのない遺産と再確認する。そして、それらを島根にいらしたお客様と共に楽しむ――そんな人と文化の交流の素晴らしさを、今後も発信し続けたいと考えています」

島根と出雲の温かな人々と、家族のように親しめる宿。
「木綿街道」で育まれた多彩な文化に包まれながら、人とモノ・コトが行きかう街道ならではの旅行が楽しめるはずです。

「やすらぎ」ながら歴史と文化の「恵みをいただき」、古くから木綿が取引されてきた街道の「であい」を味わえる宿。
昔の旅人気分で、暮らすように旅行する休日。

往時の造り酒屋の風情を、歴史と文化ごと堪能。
技と美を極めた職人技に包まれて過ごす、とっておきの旅行体験。

- DATA
NIPPONIA出雲平田 木綿街道

HPhttps://nipponiaizumo.jp/hirata/
住所:島根県出雲市平田町新町831-1

電話:0853-31-9202
営業時間:7:00~22:00 (スタッフの施設常駐時間)
休日:無休
料金:参考価格 30,000円~40,000円(1泊2食付き、大人1名様)
※時期により変動します。

取材協力・写真提供:NIPPONIA出雲平田 木綿街道/無断転載禁止
ライター:風間梢(プロフィールはこちら

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